福祉用具貸与で介護用品をレンタルしよう

電動ベッドやポータブルトイレといった介護用品は、介護負担を軽減したり、安全に介助する為に大変便利なアイテムです。

ですが、電動介護ベッドやスロープ、移動用リフトなどの介護用品ってもの凄く高くないですか?

何十万するものもざらです。いくら高額な福祉用具でも、費用に見合うだけの効果があればいいです。しかし、もしかすると「購入してから数日も経たない間に、もう使用しなくなる」といったことも考えられます。また、同じベッドでも沢山の種類があってどれを選べば良いのか分からない方も少なくないでしょう。

  • 片麻痺の母に電動介護用ベッドを買ってあげたいけど、何十万もする・・
  • 認知症の父が直ぐにトイレに行けるようにポータブルトイレを買ってあげたいけど、種類が多くて何を選べば良いの?
  • 以前購入したベッドの修理代がかなり高額だった!

などなど、福祉用具についてのお悩みをお持ちの方に、是非オススメしたいのが「福祉用具貸与」というサービスです。ここでは、「福祉用具貸与とは何か?」といったことから、「何がレンタルできるのか」「月々のレンタル費用はどれくらい掛かるのか」といったことまで、福祉用具貸与について徹底解説していきますので、是非ご一読下さい。

<目次>

  1. 福祉用具貸与とは
    1. レンタルできる介護用品リスト
    2. 要介護度に応じてレンタルできる品目が違う
  2. 福祉用具貸与のここがスゴイ3選
    1. 安い値段で介護用品を利用できる
    2. 利用者にベストな福祉用具を選べる
    3. 修理や借り換えなどのアフターメンテナンスも充実
  3. レンタル料金

1.福祉用具貸与とは

まずは、福祉用具貸与とはどういうサービスなのかその定義を見ていきましょう。

福祉用具貸与とは、自宅での療養生活に必要な福祉用具や介護用品をレンタルして利用できるサービスです。また、ただ介護用品を貸し出すだけでなく、取りつけ、調整、修理に至るまでアフターケアも行います。

福祉用具貸与サービスは、介護が必要な状態になった場合でも、可能な限り居宅で有する能力に応じ自立した日常生活を送れるように、利用者の心身機能や希望などを踏まえた適切な福祉用具の選定のサポートおよび介護する家族の負担を軽減することを目的としています。

また、介護用品をレンタルできるのは、様々な条件をクリアーし都道府県や市区町村から「指定福祉用具貸与事業者」と認められた事業者だけです。

1.レンタルできる介護用品リスト

《出典:厚生労働省》

福祉用具貸与の対象となっている介護用品は、介護用ベッドや車いす等13種類です。各アイテムのリンク先で「商品説明」「選び方のコツ」について解説しています。

福祉用具貸与でレンタルできる介護用品
車椅子 介助式及び自走式、電動式車椅子 車椅子の付属品☆ クッション、車いす用テーブルなど
特殊寝台(介護ベッド) サイドレール付き、高さ傾きが調整可能なもの 特殊寝台付属品☆ 手すり、食事用テーブルなど
床ずれ(褥瘡)防止用具 エアマットだけでなく高反発マットも対象 体位変換器 専用クッションなど
手すり 工事不要のもの(床に置くタイプや便器などを囲むものなど) スロープ 工事不要のもの
歩行器 歩行を補助する機能があるもの 歩行補助杖 T字型杖や松葉づえ、多点杖、ロフストランド・クラッチなど
認知症老人徘徊感知機器 認知症の徘徊を防止するセンサー(通過型、マット型、送信機型) 移動用リフト☆ 吊り具の部分を除く
自動排泄処理装置★ 尿や便を自動吸引・洗浄する装置    

☆要介護2以上 ★要介護4以上

なお、ポータブルトイレや移動用リフトの吊り具部分といった”肌に直接触れる衛生用品”など「福祉用具貸与」に向かない用具は、「特定福祉用具販売」の対象となります。

特定福祉用具販売とは

2.要介護度に応じてレンタルできる品目が違う

福祉用具貸与の対象は、特別養護老人ホームなどの施設に入所していない要介護1~5の方です。なお、要支援1・2の方は介護予防福祉用具貸与の対象となります。

ここで注意してほしいことは、レンタルできる介護用品が利用者の状態つまり、要介護度によって変わってくることです。自立支援の観点から比較的介護度が軽い要介護1と要支援1・2の方がレンタルできる介護用品は、★☆印がついていない「歩行器」といった4種類の介護用品に限定されおり、原則それ以外の品目については保険給付の対象外です。

ただし、軽度者であってもその状態に応じて、一定の条件に該当する場合は保険給付の対象とするとされていまので、一度ケアマネージャー等にご確認下さい。

2.福祉用具貸与のここがスゴイ3選

福祉用具貸与サービスを利用することは、在宅介護をする上で様々なメリットが受けられます。

1、安い値段で介護用品を利用できる

今までは、電動介護ベッドといった介護福祉用具は購入しなければいけませんでした。しかし、福祉用具貸与制度の登場で介護用品はレンタルが主流になり、高額な介護用品を購入することなく安い値段でレンタルできるようになったのです。

しかも介護保険を利用することでレンタル料の1~2割の自己負担で済みます。これは、事業者にとっても、福祉用具の長期レンタルや他利用者の使いまわしすることで、福祉用具の購入に掛かる投資費用を回収できるというメリットがあります。

2.利用者にベストな福祉用具を選べる

「この車椅子ちょっと大きくないかな?」「手すりをどのくらいの高さにすれば安全かな?」こういった悩みがあっても安心して下さい。

各事業者には「福祉用具専門相談員」という利用者にあった福祉用具を選ぶためのプロが必ず在籍しています。ですので、利用者の身体状態や住まい環境に合わせた、福祉用具選びをサポートしてくれます。

まず、福祉用具専門相談員が、福祉用具貸与計画を作成します。この計画に基づき、福祉用具が適切に選定され、使用されるよう、専門的知識に基づき相談に応じ、利用者の身体の状況を考慮して福祉用具の調整を行い、福祉用具の使用方法、使用上の留意事項、故障時の対応などを記載した文章を利用者に交付します。そして、十分な説明を行った上で、必要に応じて実際に福祉用具を使用してもらいながら使用方法の指導を行います。

3.修理や借り換えなどのアフターメンテナンスも充実

福祉用具貸与サービスは、定期的な点検、修理、借り換えなどのアフターメンテナンスも含まれています。もし、「急に電動ベッドが壊れた」「リフトが動かない」といった時も、電話一本で担当者が駆けつけて修理してくれたり、アドバイスをくれたりします。

というのも、指定福祉用具貸与事業者の義務として、法律で以下のことが定められている為です。

  • 指定福祉用具貸与事業者は、自らその提供する福祉用具貸与の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。
  • 常に清潔かつ安全で正常な機能を有する福祉用具を貸与しなければならない。
  • レンタルする介護用品の機能、安全性、衛生状態などに関し点検を行い、利用者からの要請などに応じて、必要な場合は使用方法の指導、修理等を行うこと。

したがって、介護用品をレンタルした後も故障していたり、身体に合わない、危険だと感じた場合などは遠慮せずに事業者に相談して下さい。例えば、「床ずれ防止マットがおしっこで濡れてしまった」「車椅子のタイヤの回り方がぎこちない」「電動ベッドのリモコンが効かない」といった時は直ぐに問い合わせてみましょう。

ただし、無理な使い方をした場合などは、アフターサービスの対象外となることもあるので、人の物だからといって雑に扱わず大切に使用しましょう。

本当に必要な福祉用具か考えよう

福祉用具の使用は本当に本人や介護者にとって必要かどうかを考え、必要最低限のものだけをレンタルするようにしましょう。これは、レンタルに掛かる費用を抑えるということだけでなく、介護用品に頼らずに出来る限り自立した生活を送っていく為に必要なことです。

介護福祉用具に頼りすぎるといつまでたっても自立出来ません。本当は、リハビリをしたら自力で歩行できる見込みがあるのにもかかわらず、車いすに全面的に頼っていてはいつまでたっても身体機能が向上せず歩けないままです。

これは、福祉用具貸与制度の「有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにする」という本来の目的からかけ離れたものです。したがって、介護福祉用具を選ぶ際は、安全性や利便性、介護からの自立性など「本当に必要かどうか」を十分に考えて選ぶことが大切です。

福祉用具専用相談員や理学療法士などのリハビリの専門家などの意見を取り入れることも福祉用具選びには大切です。

3.レンタル料金

介護用品のレンタル料金自体は、事業者が自由に価格設定でき、また借りる用具によっても設定が異なります。また、レンタル料金は、介護保険の支給限度額の範囲内であれば、1~2割の自己負担でレンタルすることが出来ます。

ただし、通常の事業の実施地域以外でレンタルする場合の交通費は実費負担となる場合があります。また、介護用品の搬入・搬出に要する費用は原則福祉用具の貸与費用に含まれますが、通常必要な人員以上の従業者を出す場合やクレーン車が必要になる場合等特別な措置が必要な場合、その費用は実費負担となる場合があります。

下の表では、各福祉用具の借りる為のおおよその目安の月額レンタル料金(自己負担1割)です。1ヶ月単位での料金設定が一般的ですが、日割り計算が出来る場合もあります。

介護福祉用品の月額レンタル料
車椅子 500~1,000円(電動は2,000~3000円) 床ずれ防止用具 500~1,000円
特殊寝台 1,500~2,000円 体位変換器 300~1,000円
手すり 300~500円 スロープ 500~1,000円
歩行器 200~400円 歩行補助杖 100~200円
認知症老人徘徊感知機器 1,000~1,500円 移動用リフト ,500~3,000円