【正しい薬の飲み方】食前・食後・食間の違い&服薬管理法

薬の飲み方

あなたは正しい方法で薬を飲めていますか?

「私は、しっかりと正しい方法で薬を飲めている」と自信を持って答えられる人は意外と少ないのではないでしょうか。

「薬なんて適当に飲んでおけばいい」という方もいるでしょう。しかし、ちょっと待ってください!

誤った飲み方をしてしまうことで、あなたの生命を救う「良薬」が生命を脅かす「毒薬」へと変貌してしまうかもしれませんよ。

お医者さんから処方された薬を効果的に服用するために、「良薬」を「毒薬」に変えてしまわないためにも、患者さん自身がその薬を服用する意味を十分理解するとともに、処方せんに記載された用法・用量・注意事項などを守り正しく薬を服用することが何よりも大切です。

ここでは、「食前・食間・食後の違い」から「服薬管理(服用時の注意・薬の管理・保存法」に至るまで正しい薬の飲み方について分かりやすく説明していきます。

<目次>

  1. 食前・食後・食間とは?服薬時間の違いを知ろう
    1. 食前
    2. 食後
    3. 食間
    4. 時間ごと
    5. 頓服
    6. 服薬時間を守り「薬の効果を最大化、副作用を最小化」
  2. 正しい薬の飲み方と管理法
    1. 薬の服用時の注意事項
      1. 正しい姿勢で薬を飲み、必要に応じて誤嚥防止グッズを使う
      2. 水か白湯で飲むのが確実
      3. 自己判断で薬を中止・増量しない
      4. 他人の薬・以前に処方された薬を服用しない
      5. 飲み忘れた時は直ぐに服用、2回分を1回にまとめて飲まない
      6. 副作用や体調不良等の異変を感じたら直ぐに医師に連絡
    2. 薬の保管と管理方法
      1. 薬の保管・保存場所
      2. 有効期間・使用期限
      3. 飲み忘れを防止する管理法
      4. お薬手帳で薬の重複や飲み合わせによる副作用を防止
      5. 高齢者は特に服薬管理に気を付けよう

1.食前・食後・食間とは?服薬時間の違いを知ろう

食前・食間・食後

みなさん!薬局から出された処方箋(薬の説明書)に載っている「食前・食後・食間」といった文字を見て疑問を感じたことはありませんか?

  • 「食前・食後・食間」って具体的にどの時間?何時までに飲めばいいの?
  • 「時間ごと」「頓服とんぷく」って何?

このような疑問を抱きつつも、「まあ~いいか、適当に飲もう」とそのままにしている人は意外に多いと思います。ですが、薬の効果を高め、副作用のリスクを少なくするためには、正しい時間に薬を飲むことは大切です。「食前・食後・食間」とは具体的には以下の時間帯になります。

食前

「食前」とは、およそ食事前30分を目安に薬を服用することです。

食前薬は胃が空の時に効きやすい薬です。具体的には、漢方薬、糖尿病薬、食欲増進剤などがあります。漢方薬は原料の生薬が吸収されにくい為に、また糖尿病薬は食事による過血糖を予防するために、一般に食前に服薬します。

食後

「食後」とは、およそ食事後30分までを目安に薬を服用することです。

食後薬は胃壁を痛めやすく、胃腸障害を起こす可能性の高い薬です。食後間もない時間だと、胃腸の中に食べた物がまだ残った状態のため、直接薬が胃壁には触れにくいので胃を荒らすことなく薬を服用することが可能です。また、食後は服薬を習慣化しやすく、飲み忘れ防止にもなります。

この2つの理由から、多くの薬が食後に飲むように処方箋に指示されています。

食間

「食間」とは、食事と食事の間(およそ食事後2~3時間)を目安に薬を服用することです。

食間薬は食べ物による吸収低下を防ぐ薬です。空腹時の胃粘膜の保護を目的とする薬や、食べ物に影響されて薬の吸収が減少する薬剤などが食間薬として用いられます。

時間ごと

「時間ごと」とは、食事に関係なく6時間ごとなど指定された時間に薬を服用することです。時間ごとの薬は、血液中での薬の濃度を一定に保つ必要のある薬です。具体的には、抗菌薬や気管支喘息の薬などが指定された時間に「時間ごと」に服薬する場合があります。

頓服とんぷく

頓服とんぷく」とは、必要な時に適宜薬を服用することです。

具体的には、頭痛や腹痛、便秘などの症状に悩まされた時にタイムリーに用いられる服薬方法です。したがって、頓服は「食前・食後・食感」のように決められた時間に定期的に飲む薬ではありません。

服薬時間を守り「薬の効果を最大化、副作用を最小化」

時間と副作用

処方箋に書かれている「食前・食後・食間」といった薬の服薬時間には、意味があることをご理解いただけましたか。処方箋に記載されている時間と違う時間に薬を飲むと、薬の効果が減少してしまうばかりか、胃腸障害(便秘、腹痛)、頭痛、眠気、めまい、ふるえ、ふらつき、意識消失、精神症状、皮膚症状、血管障害、内臓障害、ショック(血圧低下、呼吸困難)などの副作用が現れてしまうかもしれません。

したがって、「食前・食後・食間」といった処方箋に書いている服薬時間を守ることが「薬の効果を最大化し、副作用を最小化」するためには重要なのです。

しかし、近年日本人の生活サイクルや食生活は多様化しています。その為、どうしても処方箋に記載されている通りの服用方法を守れないケースもあります。そういった場合は、医師・薬剤師に相談し服薬時間を見直しましょう。

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2.正しい薬の飲み方と管理法

薬の服用時の注意事項

正しい服薬方法

服薬時間以外にも、正しく薬を飲んでいただくために以下のことを必ず守って下さい。

1.正しい姿勢で薬を飲み、必要に応じて誤嚥防止グッズを使う

寝た状態など悪い姿勢で服薬すると誤嚥に繋がります。薬を飲む時は、身体をなるべく起こして飲みましょう。介護が必要な方などは、車椅子に座った状態、ベッドの背を立てた状態で薬を飲んでもらうように心掛けて下さい。

また、誤嚥性肺炎を防ぐ為に口に食べカスが残っていないか確認し、口を湿らせてから薬を飲ませると良いでしょう。嚥下(飲み込み)が困難な人は、医師に相談し錠剤を粉薬に変えてもらうなど剤形を考えましょう。また、市販の増粘剤(とろみ剤)やオブラート、服薬ゼリーを使うと薬が飲みやすくなります。

誤嚥性肺炎とは

2.水か白湯で飲むのが確実

お薬は、水または白湯で飲むのが基本です。薬の種類によっては、コーヒーやお酒、お茶、グレープフルーツジュース、牛乳などで薬を飲むと副作用が現れることがあります。例えば、グレープフルーツジュースは高血圧の薬と一緒に飲むと、降圧効果が強く出過ぎる副作用が現れることは有名です。

一方で、グレープフルーツジュースはパーキンソン病の治療薬と一緒に飲むことを勧められることがあります。

3.自己判断で薬を中止・増量しない

勝手な自己判断で服薬を中止・増量せず、必ず医師の指示を受けて下さい。調子が良い時、副作用と思われる症状が出た時も、まずはかかりつけ医や薬剤師に相談して下さい。食事を摂らなかった時でも、薬は必ずお飲みください。食前・食後の薬の場合は、出来ればその前に軽食をとってから薬を飲むことをオススメします。

4.他人の薬・以前に処方された薬を服用しない

医師が薬を処方する時は、あなたの今現在の症状や様子を判断材料に、必要な薬剤の種類や容量を決定します。ですので、当然あなた以外の他者が処方された薬を服用してはいけません。また、過去にあなたが処方された薬が残っていて、以前と同じような症状が現れた場合でも、違う病気や容量が合わない可能性があるので、自己判断で服用しないで下さい

5.飲み忘れた時は直ぐに服用、2回分を1回にまとめて飲まない

一般的には、薬は飲み忘れたに気が付いた時点で服用することが基本です。ただし、次の薬の服用時間が近い場合は、そのまま薬を飲まずに次の服用時間に1回分の薬を飲んでください。

この時、決して2回分の薬を1度にまとめて飲まないようにして下さい。薬の血中濃度が上がり過ぎて副作用が現れやすくなってしまいます。

飲み忘れにより服用時間がずれてしまった場合は、1日に何回薬を服用するかによって変わってきます。次のリストを目安に服用時間を調整して下さい。

1日の服薬回数 次回の服薬までの間隔
1日1回 8時間以上
1日2回 5時間以上
1日3回 4時間以上

6.副作用や体調不良等の異変を感じたら直ぐに医師に連絡

薬の副作用を侮ってはいけません。身体に合わない薬を使い続けると重篤な状態になってしまうこともあります。したがって、薬の服用後に体調不良や副作用と思われる症状が現れた場合は、すぐにかかりつけ医に連絡をとって相談しましょう。

薬の保管と管理方法

薬の管理保存方法

薬は化学物質ですから、保存する環境が悪いとその有効成分が変質し痛んでしまうことがあります。これを防ぐ為には、次のようなことに注意して保存しましょう。処方に困ったら、かかりつけ医や薬局に薬を全部持って行き整理してもらうことをオススメします。

1.薬の保管・保存場所

薬は化学物質なので、保存環境が悪いと有効成分が変質してしまうことがあります。

基本的に薬は処方箋の指示に従い保管します。お薬によっては、個々に細かい保存上の注意が必要なものがあるので、市販薬の説明書、処方箋の注意書きを守りましょう。例えば、座薬や目薬、水薬などのように冷蔵庫に保管した方が良い物もある一方で、向かない薬剤もあります。処方箋の注意書きをよく読み指示通りに保管しましょう。

指示の無い薬は、直射日光を避け、温度や湿度が高くない涼しく乾燥した場所で保管するようにしましょう。また、小さいお子さんがいる家庭では子供の手が届かないところに保管しましょう。

湿気を避ける 薬は湿気を最も嫌います。湿度の高い地域や季節では、粉薬が固まったり、変色したりします。薬は乾燥剤を入れた薬箱や密閉容器に入れて保存すると良いでしょう。特に、一度開封した薬の保存には注意が必要です。
高温、直射日光を避ける 薬は高温や光によって分解し、効果が失ったり、変色したりします。ですので、薬はストーブの側や直射日光の当たる場所、夏場の車内には置かず、冷暗所に保存するのが一番です。冷蔵庫は温度が低く、光が遮断され、乾燥しているので薬の保管には最適ですが、連結しないよう注意が必要です。薬によっては冷蔵庫に入れてはいけないものがあるので、薬剤師にお尋ね下さい。
子供の手の届かないところに保管 薬は子供の手の届かない場所に置きましょう。万一のために、子供が簡単に開けられない薬ケースを選んでおくと安心です。

2.有効期間・使用期限

薬の外箱には有効期間や使用期限が載っています。これらは悪まで薬を未開封の状態でかつ適切な保存方法で保管している場合です。病院で処方される薬は小分けにされているので、ハッキリとした有効期間・使用期限が分からないことがあります。そのような場合、基本的には処方日数が保存期間と考えて下さい。

したがって、もったいないですが、有効期間・使用期限を過ぎたら処分しましょう。

3.飲み忘れを防止する管理法

いつも決まった場所に薬を置いておくと探さずに済みます。市販の薬箱やお薬カレンダーなどを使い、「日付、曜日、服薬時間(朝・昼・夕・食前・食後・食間など)」ごとに1回分ずつ小分けにしておくと薬の飲み間違いや飲み忘れ防止に役立ちます。

4.お薬手帳で薬の重複や飲み合わせによる副作用を防止

高齢者は複数の病院にかかっているケースが多いです。そんな中、問題になるのが薬の重複や飲み合わせによる副作用です。飲み合わせによっては重篤な症状が現れてしまうことがあります。それでは複数の病院に通っている場合はどのようにお薬を管理すれば良いのでしょうか・

その答えは、「お薬手帳」を持参し、医師や薬剤師に診てもらうことです。

お薬手帳の中には、今飲んでいる薬の情報(薬の名前、1日の服薬量、かかっている病院名など)が記載されています。したがって、お薬手帳を診察時やドラッグストアなどに持参すると、薬の重複や飲み合わせが悪い薬を避けることができ、副作用の出現を抑えることが可能です。

お薬手帳は薬局でもらえます。最近では、電子お薬手帳などのアプリなどを使ってスマートフォンなどで管理できます。

『お薬手帳』の入手&活用法

5.高齢者は特に服薬管理に気を付けよう

高齢者は病気が重なり、複数の薬を服用しなければならないことがしばしばです。

以下の理由から、特に高齢者は服薬管理に気を付けていただきたいです。

薬の副作用が起こりやすい 年を取るとともに、肝臓や腎臓で薬を処方する働きが低下するため、体内に薬が残りやすくなります。こうしたことが原因で、副作用が現れやすくなります。
飲み合わせによる副作用が起こりやすい お年寄りは、いくつかの病気を持っている場合が多く、服用する薬の種類が多くなりがちです。
薬の服用期間が長い 慢性疾患にかかってことが多く、したがって長期に渡って薬を拭くようしなければならない例が多いです。

したがって、上記の服薬管理の方法をしっかりマスターして安全にお薬を飲めるよう心がけましょう。

薬は正しく服用すれば高い効果をもたらしてくれます。上手に使って、健康で明るい老後を過ごしたいものです。

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