嚥下に問題がある人に「食べやすい」ごはんの作り方のコツ

嚥下しやすい食事

脳卒中による麻痺や認知症・老化が原因で、嚥下に難がある方を介護する時、食べ物によってはむせてしまったり、誤嚥してしまったりと、安全に食事がしてもらえないというお悩みをお持ちのかたも多いと思います。

著者の母も嚥下障害を持っており、「母にどうしたら、美味しく安全に食事をしてもらえるのか」日々試行錯誤しておりました。初めは胃ろうをしており、まったく食べ物を受け付けない状態でしたが、この記事の内容を実践することで、少しずつ嚥下レベルをアップし、今では家族と同じメニューでも上手に口から食べられるようになりました。

著者と同じように、嚥下障害の方を介護している方のお役に立てればと思い、この記事を書きましたので是非参考にしていただければと思います。

1.「食べやすい」食べ物と「食べにくい」食べ物の見分け方

嚥下食

嚥下が上手にできない人にとって「食べにくい・飲みにくい」食べ物、逆にむせること無くスムーズ食べられる「食べやすい・飲みやすい」食べ物があることをご存知でしょうか?この食べ物選びを知っているか知らないかで、嚥下障害を克服できるかどうかが決まってしまうといっても過言ではありません。

しかし、一体何を基準にして「食べにくい」食べ物、「食べやすい」食べ物を分ければ良いのでしょうか?

「食べやすい」食べ物選びで重要なことは、食品そのものを基準として選ぶのではなく、食べ物を口に入れてから食道に運ぶまでの一連の嚥下機能をスムーズに動作させやすいかどうかを基準として選ぶことです。

食べるという動作はこのように細かく分かれます。

  • 1.食べ物噛み砕き
  • 2.唾液によって湿り気を与える
  • 3.食塊にして
  • 4.のどの奥へ送り
  • 5.飲み込む運動を行い
  • 6.食道へと運ぶ

この一連の嚥下機能をうまく動かすことができるかどうかが「食べにくい」食べ物、「食べやすい」食べ物を選ぶ上での、一番の基準となります。

例えば、「水」は、「噛む能力」に問題がある人でも、やわらかいので飲み込むのには問題はありませんが、「飲み込む」能力に問題がある人にとっては、飲み込む運動が起こらないうちに、のどの奥から気道へと一気に流れ込み誤嚥を引き起こしてしまう可能性があります。したがって、その人の嚥下機能のどこが低下してしまっていて上手く食べられないのかをよく観察して判断する必要があります。

  食べやすい食品 食べにくい食品
特徴

・柔らかく、口の中でまとまりやすい。

・適度に粘度があり、くっつかないもの。

・冷たいもの・温かいもの(体温に近いと体温に近く分かりにくく、嚥下反射が起こりにくくなるため)。

・硬くてパサパサしている(噛みにくく、水分が足りずに食塊にしにくい)。

・水分が足りずにもさもさしている。

・つるつるとしている(誤嚥しやすい)

食品

・プリン ・ヨーグルト ・玉子豆腐 ・茶碗蒸し ・ヨーグルト ・桃 ・アイスクリーム ・おかゆ

 

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・ナッツ ・せんべい ・餅 ・のり ・トースト ・カステラ ・パン ・りんご ・から揚げ ・こんにゃく ・ごぼう ・わかめ・水

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しかし、だからと言って上の表の食べやすい食品ばかり取っていては、栄養バランスが偏ってしまいます。食べにくい食品でも、調理法を工夫することで食べやすくなります。

2.食べやすくする(嚥下しやすくする)調理法

「かむ能力」が低下している人なら、柔らかく、噛み切りやすい食事を用意し、「飲み込む能力」が低下している人なら、柔らかくとろみのある食事が安全です。

1.とろみをつけると食べやすい

先程の例で示した、「飲み込む能力」が低下している人にとってやっかいな「水」ですが、とろみ剤を入れとろみをつけることで、口の中でまとまりやすく、ゆっくりとのどの奥へと進むので、嚥下反射による気道閉鎖も十分に間に合い、誤飲することなく食道へと運ばれます。

2.美味しくするためのコツ

しかし、何でもかんでも柔らかくし、とろみを付ければ良いということではありません。とろみをつけ過ぎたり、柔らかくし過ぎたりすると、食べ物がもつ本来の食感やうまみが損なわれまずく感じてしまうことも少なくありません。

なので、その人の嚥下機能の状態に合わせとろみ剤の量を調整したり、少し硬いものでも小さく切っておくことで「噛みやすく」したりするなどの工夫が重要です。

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