肥満は病気のもと!無理のないダイエット方法で成功せよ

ダイエット肥満は糖尿病や高血圧、脂質異常症といった生活習慣病の温床です。また、生活習慣病だけでなく、脳梗塞や脳出血、心筋梗塞、虚血性心疾患などの危険な病気を引き起こす最大の原因にもなります。

しかし、「いざダイエット」となると、「どうしていいか分からない・・・」「とりあえず我流やTVで紹介されたダイエットを行う」といった人は多いのではないでしょうか?

しかし、そういうものに限ってなかなか長続きしなかったり、効果がなかったりしませんか?

そんな「最近体重が・・・」「脳梗塞の再発が怖い」「長続きしない」「何から始めればいいの?」といった方のために、無理せず痩せられる医学的なダイエット法をご紹介します。 

1.無理せずダイエットを成功させる秘訣!その名もPDCダイエットサイクル

ダイエットPDC

ダイエットを無理せず続け成功させるためには、PDCダイエットサイクルを適切に回すことが重要です。

PDCダイエットサイクルとは、ダイエットを計画(Plan)→実行(Do)→見直し・反省(Check)→計画といった具合に、グルグルと繰り返しサイクルを回すことで、ダイエットを円滑に進めながら継続的な改善を図る方法です。

2.ダイエット計画を作成しよう(Plan)

まずは、ダイエットを開始する前にダイエット計画(Plan)を立てましょう!

ダイエット計画を作成する上で大切なことは、始めにあなたのダイエットの目標を設定することです。

1.ダイエットの目標BMIとは?

ダイエット目標の指標としてBMIや肥満率というものがございます。BMIや肥満率という言葉を、一度は耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

「そうです!」
BMIと体脂肪率は、よく肥満度を評価する際によく用いられるものです。

BMIは次のような簡単な式で求めることができます。

  • BMIの求め方

    あなたのBMI=体重(㎏)÷{身長(m)×身長(m)}

例えば、身長が165cm・体重70㎏の人の場合、BMIは25.7になり肥満と認定されます。 

肥満によって生じる危険性がある病気は、動脈硬化、高血圧、糖尿防、脂質異常症、虚血性心疾患などです。これらの病気に最もなりにくいのはBMIが22の値の人です。逆に、BMI⁼25を超える人は肥満と判定されます。

体脂肪率は体重の中で脂肪が占める割合を測定したものです。男性は体脂肪率25%以上、女性は30%以上だと肥満と診断されます。

BMIと体脂肪率の両方の値が高い方は、正に生活習慣病予備群ないしは生活習慣病患者と言ってもよいでしょう。体重はもちろん、体脂肪を早急に落とす努力をすることが重要です。

日本肥満学会では、BMIが25以上で、高血圧、脂質異常症、糖尿病のいずれかがある場合、あるいは内臓脂肪が多い場合は肥満症の治療を受ける必要があるとしています。 

2.病気になりにくいBMI=22を目標にしよう

まず、自分の適正体重を知るために「自分のBMI」と「理想的なBMI」を知っておく必要があります。下の計算式を元に計算してみてください。日本肥満学会が定めたBMI=22を目標にダイエットを始めましょう。

  • 理想的な体重の求め方

    理想体重=身長(m)×身長(m)×22

BMI判定 BMIによる肥満判定基準
18.5未満 低体重
18.5~24.9 普通体重
25.0~29.9 肥満1度
30.0~34.9 肥満2度
35.0~39.9 肥満3度
40.0以上 肥満4度

自分の適正体重がわかったら、それを現在の体重から引き算します。こうして出た数値が減量目標となります。先ほどの例だと、約60㎏が適正体重なので、”70-60⁼10㎏”落とした値が理想体重になります。

3.ダイエット実施|食事・運動の両面で無理のないダイエットを継続

筋肉を落とすことなく、体脂肪を減らすことが健康的なダイエットの基本です。その為には、食事と運動の両面からダイエットを実施(Do)することが大切です。

体脂肪1gには約7.2キロカロリーのエネルギーが蓄えられています。つまり、体脂肪を1㎏落とすには7200キロカロリー分のカロリーを消費しなければいけない計算になります。

これだけのエネルギーを無理なく消費するには、食事で300キロカロリー、運動で300キロカロリーを消費して、一日合計600キロカロリー分を目標に減量します。これをちょうど12日間続けると”600×12⁼7200キロカロリー”いった具合に計画を立てダイエットしましょう。

1.無理のない食事でダイエット

ダイエット食

ダイエットだからといって何も食べなかったり、同じものばかり食べてはいけません。あくまでもバランスの良い食事を適量摂ることを目標にダイエットを頑張りましょう。

食事で無理なく300キロカロリー分を減らすためのポイントは、次のとおりです。

1.ゆっくり食べる

早食いをすると、脳の満腹中枢が刺激される前に多量に食べてしまい食べ過ぎてしまいます。よく噛んでゆっくり食べるだけで食事量を減らしましょう。

2.肉の脂は残す

脂肪の摂り過ぎは禁物です。肉の脂は控え、魚や食物の油を取りましょう。

3.ご飯は極端に減らさない

ご飯を食べないダイエットが流行っていますが、おかずだけでダイエットすると身体のタンパク質が分解されて筋肉が減ってしまい新陳代謝が悪くなることで変えって痩せにくい体になってしまいます。適量を守るようにしましょう。

4.いつもより2割減の食事

食事の量は今まで食べていた量の2割減を目安にして下さい。

5.朝昼夜のバランスを考える

食事内容に偏りがあるとせっかく摂取した栄養を十分に役立てられなかったり、栄養不足や過剰による弊害が出てしまったりと逆に、生活習慣病になるリスクが高まることがあります。ですので、あくまでも栄養バランスの取れた食事を心掛けましょう。「主菜」「前菜」「副食」を使って少量ずつ多品種の食品を摂ることでそれぞれの栄養を上手く補いましょう。

朝は脳の栄養になる糖質(ごはんやパン)、体温を上げて身体を活性化させるタンパク質(卵や納豆)。昼は栄養バランスのとれた品数の多い定食。夜は脂肪を控え目にして、筋肉を作るために必要なタンパク質や野菜を中心に摂りましょう。時間帯に合わせて食事の内容を変えるのが無理のないダイエットのコツです。

6.飲酒後の糖質は厳禁

飲酒後のラーメンやお茶漬けなどの脂質を取ると、肝臓での脂肪の合成が高まり太りやすくなります。

2.無理のない運動でダイエット

1.ウォーキングでカロリー消費

有酸素運動

カロリーを消費し脂肪を燃焼させるには、有酸素運動が効果的です。特に気軽に始められるウォーキングがおススメです。

運動で1日に300キロカロリーを消費するには、ウォーキングに換算すると8000~10000歩(約1時間)が必要になります。ただし、例えウォーキングといっても日頃運動をしていない人がいきなり始めるとなると長続きしなかったり、身体を痛めてしまったりする原因になってしまいます。始めの頃は、「散歩に行こう」など軽い気持ちから初めて、徐々に距離を延ばしていく流れで大丈夫です。

「継続は力なり」まずは、距離よりも継続することを目標に頑張りましょう。

2.無酸素運動で筋肉を作る

筋肉は体脂肪を消費する最大の組織です。筋トレなどの無酸素運動を有酸素運動と並行して行うことで脂肪の燃焼効果が高まります。脂肪を燃焼させるには、最低20分以上運動を続けることをオススメします。理由は、まず運動を始めてから一番最初に燃焼されるのが筋肉に蓄えられたエネルギーで、その後20分を経過し始めてからやっと脂肪の燃焼が始まるからです。

3.家事や日常生活でカロリー消費

「最初はそんなに歩けないよといった人」や「時間に余裕がない人」は日常生活の中で、なるべく身体を動かす時間を増やしカロリーを消費しましょう。

  • ■エレベーターではなく階段を使う
    階段の上り下りを1日で合計一時間行うとご飯1杯分(約240キロカロリー)が消費できます。

  • ■通勤や家事で身体を動かす
    車通勤の人はなるべく電車、電車通勤は自転車や歩きなど極力身体を動かすようにしましょう。いつもできないところを掃除したりしてみましょう。

4.ダイエットの見直し・反省(Check)

「ダイエットは1日してならず」です。毎日続けるためにも、今日1日の食事や運動を見直しましょう。

1.食事のカロリーをチェックする

朝・昼・晩とその日何を食べたのかをノートやダイエット管理アプリなどで書き留めましょう。その際、カロリーが分かる項目についてはそのカロリーも記しておきましょう。これだけでも、食べ過ぎや栄養バランスの改善に役立ちます。

2.運動のカロリー消費やウォーキングの距離をチェックする

今日一日どんな運動をしたのかノートやマラソンアプリなどを使って把握しましょう。最近のアプリはGPS機能などが付いているだけでなく、走った距離に応じて消費カロリーを教えてくれるものもあります。数字になって表れるのであなたのダイエットに対するモチベーションが上がること間違いなしです。

3.体重を計測しよう

毎日、寝起きやお風呂上りなど決まった時間に体重計に乗りましょう。毎日体重計にのることだけでも、ダイエットの意識づけになります。

4.今日を見直し明日に活かす

「今日は食べ過ぎたな・・・」「運動サボっちゃった・・・」などの反省点を1・2・3の項目で具体化することで、「明日は今日の分少し距離を伸ばそう」など客観的にダイエットを進めることができます。

このようにPDCダイエットサイクルをクルクル回し継続的に改善することがダイエットの成功の秘訣です。

「案外たいしたことないな・・・」とお思いの方もおられるでしょう。

しかし、何事も「Simple Is The Best!」です。

ダイエットPDCはシンプルでいて効果絶大ですので是非ご活用くださいませ。

5.肥満になると血圧が上昇する?

BMIが上昇するにつれて血圧も上昇します。太っている人は、身体の隅々まで酸素や栄養を届ける為多量の血液が必要になり血液を送り出す圧力も高くしなければいけない為です。

脂肪細胞から分泌されるアンジオテンシーゲンという物質によって、高血圧が起きることも分かっています。太っているとコレステロール値も高くなりがちで、これを放置すると動脈硬化を促し、さらに血圧は上昇します。肥満者の40%が高血圧であるというデータもあります。

肥満と糖尿病の関係も見逃せません。体内の脂肪細胞内に脂肪が多量に蓄えられるとインスリンが上手く働かなくなり血糖値が上昇してしまう為です。

コメント

コメントを投稿する

計算の答えを半角数字で入力してください * Time limit is exhausted. Please reload CAPTCHA.

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください