要介護5の母と共に|真夜中の悲劇Part1

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突如として私たち家族の生活を一変させる出来事が起こったその日を私は一生忘れない・・・

東日本大震災の発生からちょうど1か月程が経過し、世間では、連日朝から晩まで報道されていた震災に関するニュースが徐々に減り、震災以前の通常のテレビ番組に戻りつつあった。

当時、私は大学の経営学部に通う大学5回生の学生だった。訳あって留年してしまい”5″回生になってしまったのである。

2008年に起こったリーマンショックや世界的金融危機の影響で景気が悪化してからというもの、新卒者の就職難が続いた。そして、それに拍車をかけるように震災の影響で就職難がより一層進み、「就職氷河期」に突入していた。

当然、私の周りでも、企業の面接対策や企業説明会などの就職活動の話でもちきりであり、何とも言えない空気が漂っていた。

私自身も、就職活動に慌てふためいていた学生の中の一人である。また就職活動と同時に、留年の穴を少しでも埋めようと資格の勉強もしており、日々就職活動と勉強に追われる日々を過ごしていた。

面接などの就職活動がある日は企業に行き、就職活動がない日は、大学で授業を受け喫茶店で資格の勉強をするのが私の日課だった。そして、家に帰って夕食を食べ、お風呂に入り、少しリビングで涼んでから12時過ぎに寝るといった日々を送っていた。

その日も、いつもの通り大学の授業を受け終え、喫茶店で勉強し、家に帰って夕食を食べ、お風呂に入りリビングで涼んでいた。

そして、いつも通り12時過ぎに、二階の自分の部屋に行き寝ようとイスから立ち上がった瞬間…

「トゥルルルルル・・・トゥルルルルル」

と突如静かな真夜中のリビングに電話機の音が鳴り響いた。

私は着信音にすこし驚いたが、すぐに我に返り電話に出ようとしたが、同じくリビングにいた母もその電話に出ようとする素振りを見せたので、「こんな時間に誰だ?」と考えながら、自分の部屋へと向かって歩き始めた。

しかし、まさかこの一本の電話が、これまでの私の人生の中で、最も長く・最もつらい一日の始まりを告げる合図だとはその当時の私は知る由もなかった・・・・

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