要介護5の母と共に|真夜中の悲劇Part8

douro

規則正しく並んだ無機質な街灯が夜道を照らしている。

その冷たい灯りを頼りに、私たちを乗る車は国道一号線からインターチェンジ通り抜け、名神高速道路に入った。

今日は火曜日の深夜一時、当然のことながら道路を行きかう車の数は少なく、このまま順調に進むと1時間半程でおばあちゃんの家に着くはずだ。

家を出た時は、母の気はまだ動転しており事故を起こしてしまうのではないかと心配していたが、高速に入る頃には冷静さを取り戻していた。いや違う、無理やり運転に集中することで必死に自分の心を落ち着かせているようだ。

そんな母を静かに見守ることしかできない自分自身が不甲斐なかった。父も同じ気持ちなのだろう通り過ぎていく街灯をただ静かに見つめている。

そんな思いも関係なく、私たちを乗せた車は、心もとなく光る街灯を頼りに道路を静かに走り抜けていく。まるで私たちの心の中を映し出しているようだっだ。

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