あなたに最適な電動介護ベッドを選ぶコツと最適なベッドの高さ
あなたは、次のようなベッドに関する不満や疑問を感じてませんか。
- 車椅子への移乗時にベッドの高さはどのくらいがベストなのかな?
- もう少しおむつ交換や車椅子への移乗の時に、介助がしやすいベッドは無いのかな?
- お家で普段お使いのベッドは、立ち上がったり、テレビを見たりする際など使い辛らい!
著者も、上のような疑問や不満を抱えながらもスルーしたまま介護を続けていた1人でした。 しかし、ある日、母親を車椅子からベッドへ移乗させる時にベッドの高さが高すぎたが為に、母親を滑り落としてしまい、全治3か月両足骨折という最低最悪のバーステープレゼントを渡してしまったというほろ苦い経験がございます。
したがって、皆さんには、著者と同じような過ちを犯してもらわない為にも、是非この記事で「最適な電動介護ベッドを選ぶコツと最適なベッドの高さ」を確認していただければと思います。(この記事を執筆してからは著者は同じ過ちは一回も犯していませんので折り紙付きです。)
1.電動介護ベッドを上手に使いこなそう
ベッドでの生活時間が長いお年寄りや片麻痺を持つ要介護者が、快適な在宅介護生活を過ごす上で、その人の症状や障害に合ったベッドを選ぶことはとても重要なことです。
1.電動介護ベッドのメリット
足腰が弱く、起き上がりや立ち上がりが大変な方には、電動介護用ベッドがオススメです。
電動介護ベッドは、スイッチ1つで次のような機能が使え、本人と介護者双方にとって大変便利な介護用品です。
- 膝上げ機能
- ベッドの高さ調整機能
- 背上げ・背上げ高さ調節機能
- 寝返り機能
これらの機能を駆使することで、介護負担がグーンと軽くなります。
例えば、「ベッドの高さ調整機能」を使用することで、ベッドを低い高さにして、本人が腰を掛けやすくしたり、高い位置に調整して、介護者がおむつ交換や食事介助の際の腰への負担を少なくすることが可能になります。
他にも電動介護ベッドを使うことで次のようなメリットを享受できます。
- 褥瘡(床ずれ)予防
- 寝返り・起き上がりといったベッド上での動作の自立支援
- 介護者のおむつ交換や移乗の際の介助量の軽減
電動介護ベッドって便利ですよね。電動介護ベッドひとつで、「安全で快適な在宅介護生活を過ごせるかどうかが決まってしまう」といっても過言ではありません。
しかし、「お家で介護する上で電動介護ベッドは大切だ!」とは申しましても…沢山の種類がある電動介護ベッドの中で、本人に適したベッドをどうやって探せばいいのでしょうか?
それでは、早速そんな悩みを払拭する為に、下の記事で電動介護ベッドの種類・選び方のポイントを確認していきましょう。
2.あなたに最適な電動介護ベッドの選び方のポイント
みなさん電動介護ベッドと言っても様々なタイプがあることはご存知でしょうか。
まず、電動介護用ベッドは機能によってモーター数が違います。モーター数は1~4モーターまでのタイプがあります。そして、モーター数が多いほど様々な機能がついています。
1モーターベッド(背上げ・背もたれの角度調節機能)
1モーターのベッドは、リモコン操作でベッドの背もたれを上げ、その角度を調節することができます。背上げができないベッドでは、ベッドからの車椅子移乗の時などに本人の体を抱き起こすさなければいけません。しかし、電動介護ベッドの「背上げ機能」を使うことで簡単に体を起こすことができます。
また、ベッド上でテレビを見る時や食事介助の時には、「背もたれの角度調節機能」を使うことで、臨機応変にちょうど良い高さに背もたれを調節できます。1モーターのベッドは、「背上げ・背上げの角度を調節」が出来ることが特徴です。主に起き上がりが不安な方にオススメです。
2モーターベッド(ベッドの高さ調節機能 + 1モーターベッドの機能)
2モーターベッドは、1モーターベッドと同じく「背上げ・背もたれの角度調節機能」が付いています。
また、それだけではなく「ベッドの高さ調節機能」が付いていて、ベッドの高さが自由に調節できます。この「ベッドの高さ調節機能」を利用することで、立ち上がりやすい高さやおむつの介助がしやすい高さに調節ができ、本人の転落防止や介護者の腰痛予防にもなります。
さらに、「ベッドの高さ調節機能 」と 「背上げ・背もたれの角度調節機能」を組み合わせると、ベッドからの移乗や立ち上がりがやりやすくなります。「背上げ・背もたれの角度調節機能」で起き上がりやすい体勢を作り、「高さ調節」機能により立ち上がりやすい高さを整えることで、ベッドからの移動が格段に楽になります。
2モーターベッドは>主に、起き上がり・立ち上がりのどちらも不安な方にオススメです。
3モーターベッド(膝上げ機能 + 2モーターベッドの機能)
3モーターベッドは、2モーターベッドの機能はもちろんのこと、「膝上げ機能」がついていることが最大の特徴です。
「膝上げ機能」を利用することで、膝を上げることができ足のむくみを予防できます。また、膝あげと背あげを交互に行なうと、身体のずれを抑え圧迫感が軽減でき、長時間テレビを起きて見る場合など疲れにくくなります。
3モーターベッドは、自分で寝返り、起き上がり、座ることができない等の理由で、一日中ほとんどベッドの上で生活を送る要介護度が高い方にオススメのベッドです。
4モーターベッド(寝返り機能 + 3モーターベッドの機能)
4モーターベッドは、3モーターベッドの機能はもちろんのこと、左右にベッドが傾く「寝返り機能」がついています。
タイマーにより「寝返りのためのローリング機能」を自動設定できるタイプもあり、褥瘡(床ずれ)防止や夜間の介護負担の軽減ができます。主に、要介護度が高く自分で寝返りを打つことができない人で、夜間の介護を少しでも楽にしたい介助者さんにオススメです。
このように、電動介護ベッドには、様々なタイプがございますので、本人の症状や障害に合わせて選んでいただければと思います。
一般的には、3モーター以上の電動介護ベッドが使いやすいでしょう。
2.高価な電動介護ベッドを安い費用でゲットする方法
多彩な機能を搭載する介護用電動ベッドですが、高機能ゆえに「高いんじゃないの?」と疑問に思う方も多いと思います。上の広告を見てもらっても分かる通り、「ものすーごく高い」んです。
確かに、電動介護用ベッドは一般のベッドに比べ高価ですが、それだけの価値があるものです。
実は電動介護ベッドを安く手に入れる方法が2つあります。
1つ目は、介護保険を利用して購入するの方法です。
購入するのもいいのですが、私はもう一つの方法をオススメします。その方法とは、介護保険を利用して電動介護ベッドをレンタルする方法をお勧めします。電動介護ベッドは介護保険の福祉用具貸与の対象になっていますので、月々安い料金でレンタルができます。
また、介護ベッドをレンタルすることで、本人に最適なベッドを見つけるまで色々なベッドを試してみることができます。介護保険の福祉用具貸与でベッドをレンタルする方法は、費用が安く済みかつ効率よく電動介護ベッドを利用することができます。
3.最適なベッドの高さに調節して介護を安全・快適に
「おむつ交換や車椅子への移乗時に腰を痛めてしまった・・・」なんてことは、よく聞く話です。
介護で腰を痛めない為には、しっかりとした姿勢で介助を行うことが大前提です。また、ベッドを介助しやすい高さに調節することも大切です。
「そんなことは耳にタコが出来るくらい聞きました。さっさとその高さを教えろ!」という人の為に、立ち上がりや移乗、排泄介助をする時の適切なベッドの高さを下にまとめてみましたのでご参考下さい。
1.本人が立ち上がり移動するときに最適なベッドの高さ
本人にとって、立ち上がりやすく移動がしやすい高さは、ベッドの端に座った時にかかとが床につく高さです。
2.介護者が介助するときに最適なベッドの高さ
逆に介護する人が腰をかがめなくてもお世話できるのは約60cm前後の高さです。おむつ交換の時などは、腰の高さにベッドを調整すると腰への負担が少なくて済みます。
また、高さ調節によって車椅子への移乗介助をスムーズにすることもできます。(ベッドから移乗させるとき→車椅子より少し高くまたは同じ)(ベッドに戻るとき→車椅子より少し低く)こうしてベッドの高さを上手く調節すると、足腰への負担が軽く済みます。
電動介護ベッドを利用することは、要介護者が在宅介護生活を快適で安全に過ごすためにも、介護者さんの介護負担を軽減するためにも大変大切です。
関連記事