気を付けたいトイレ・排泄介助のポイント

介護者のみなさんはおむつ交換やポータブルトイレへの移動、排泄物の後処理などをどうされていますか? 誰でも「汚い、面倒、嫌だ」という感情はあると思います。

正直なところ、著者も母親のおむつ交換や摘便を「面倒くさいな」と思いながらしている時が多々ございます。 例え、自分の親の排泄介助でも相当面倒で嫌なものです。
人間なら誰しもそのような感情を抱いてしまうことは当前のことだと思います。

しかし、ついつい排泄介助の時に、その様な感情を本人の前で表に出してしまっていないでしょうか。それではダメです。この記事では排泄介助の心がまえについて解説しておりますので、是非介護の参考にして下さい。

トイレ・排泄介助の心がまえ

トイレを介助してもらう側の気持ち

誰でもトイレだけは、「死ぬまで人様のお世話にならずに、自分ひとりで最初から最後までしたい」と思っています。

しかし、老化やマヒなどで身体が不自由になり、どうしてもトイレをするのに他人の手を借りざる負えなくなった時、多くの高齢者や要介護者は自尊心が傷つき不安感や無気力感、絶望感を抱きます。「恥ずかしい、死んでしまいたい」とさえ思う人も少なくないと思います。 それだけ、私たちが普段何気なくしている「自分ひとりでトイレに行き用を足すという行為」は重要なことなのです。

したがって、介護者の方は、排泄介助がどんなに「汚い、面倒、嫌」なことでも、自分が逆に介護される側の立場になって優しく排泄介助をしてあげてください。

できる限り自分ひとりでトイレをしてもらおう

高齢者や要介護者でトイレの介助を必要とする方の自尊心を傷つけないためにも、できる限り自分の力で、おむつに頼らず、ポータブルトイレや便器・尿器を使っても自力で排泄してもらえるよう介助することがとても大切です。 トイレへの移動が可能な場合は、時間がかかってでもトイレで行えるようにします。

また、トイレにいけない場合は、ポータブルトイレ、それが無理なら、尿器・便器などを使い、できる限りおむつだけには頼らないようにしましょう。

尿意や便意を伝えられずおむつに頼る人でも、失禁時間に上手くタイミングを合わせることでトイレ誘導(便器・尿器を含む)などによって外せることもあります。 誰にでも食事の前後はトイレが出やすいなどのその人独自の排せつ時間のパターンがあります。その排せつパターンに合わせてトイレ誘導などの排せつ介助をしてあげましょう。
その排泄時間パターンを見つけ出すためには、オムツでの失禁時間を介護日記などに記録し、いつごろ排泄があるのか予想するとトイレ誘導がしやすくなります。

「トイレ介助してもらうのは死ぬほどいや」だという気持ちを逆手に取りましょう

おむつを付けている方や尿器などで用を足している方でも、医師やリハビリの先生の指導の下、今より少しでも自立的にトイレができる方法はないかどうか検討してみてください。

下の世話をしてもらうのは「死ぬほどいやなものです」その感情は逆に、「リハビリテーションを頑張って一人でトイレをしてやる」という「最高のリハビリにのぞむ上での処方箋」になるはずです。 私の母も今現在大人用おむつを付けているのですが「いつか絶対におむつを外してやる」と言ってリハビリテーションを頑張っております。

介護者さんは少しでも、自立的な方法でトイレができるなら、今より面倒でもあたたかく援助してあげてください。いくら面倒なことでも、本人のリハビリテーションへの意欲が高まりリハビリテーションがすすむことで、介護の負担が軽くなり結果的に在宅介護生活が楽になるはずです。

トイレ介助の遠慮や羞恥心を思いやる

「下の世話」を遠慮する高齢者は、意識的あるいは無意識のうちに飲食を控えるようになり、便秘や脱水症状を引き起こしたり、寝つきが悪くなったりします。

栄養や水分の不足は深刻な事態を招きかねないので、周囲の人は遠慮や気兼ねなどせず、堂々排泄介助を受けられるような雰囲気づくりをしましょう。飲食を控えても排せつの回数はさほど減らないことを話すとともに、敏感になっている高齢者や要介護者の気持ちを察してあげることが何より大事です。「くさい」などと口にしたり、少しでもいやな顔を表に出したりすると、途端に遠慮するようになってしまいます。
なるべく「介護してくれている人に申し訳ない」と思う気持ちを抱かせないように、さりげなく振舞いましょう。

気を付けたい排泄介助の心構え6か条

1.プライバシーに考慮する

ポータブルトイレを使うときは仕切りを立てたり・その場をいったん離れたり、尿器・便器は布団をかけるなどしてプライバシーに配慮する。

2.失敗しても叱らない

トイレを知らせずに下着やズボンを汚したり、ひとりでトイレに行って便器を汚したりしても決して叱らないでください。

3.臭いを口にしない

トイレの臭いは誰でも気にしているもの、後処理を他人にしてもらう人なら尚更です。「介護者にすまない」と強く思うのもそのためです。冗談でも「臭い」と口にしてはいけません。

4.楽しく会話をしながら排せつ介助やおむつ交換をしましょう

黙って排泄介助を行うと、気まずくなりがちです、また介護される側は「嫌々してくれてるのかな」「商業的でやさしくないな」と思ってしまい気持ちよくトイレができず、出るものも出なくなってしまいます。介護者さんは、楽しい会話でその場をなごませてリラックスしてトイレが出来る雰囲気づくりを心掛けてください。

5.不安感を取り除く

介助による排泄は不安がつきもの。「次はおしりをふきますね」「右を向いてください」「痛くないですか」などの声掛けをしながら行いましょう。

6.迅速に始末する

排泄はゆっくりしてもらっても、便やおむつの処理などの始末は迅速に行い、恥ずかしい気持ちを長続きさせないよう心掛けましょう。

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