リウマチの病院・専門医の探し方
関節リウマチは早期に治療すればするほど、より高い効果が望める病気です。
しかし、まず「関節リウマチかどうか」わからないことには治療も始められません。そこで、病院に行き関節リウマチかどうかの診断をしてもらう必要があります。
どうせなら、キチンとした病院で診察をしてもらいたいものです。そこで、ここでは関節リウマチが疑われる場合や転院を考えてる人に向けて、関節リウマチの病院や専門医の探し方について解説していきます。
どんな症状があったら病院へ受診するの?
冒頭でも話した通り、関節リウマチは、できるだけ早く適切な治療を開始できれば、その分予後が良くなる病気です。
その為には、いち早く関節リウマチの初期症状を捉える必要があります。しかし、「どんな症状が関節リウマチの症状なのか」知っていなければ元も子もありません。
もし、次のような症状が自覚できる場合は、関節リウマチが疑われるので、病院で診てもらうことをお勧めします。
- 朝、起床時の関節のこわばりや動かしにくさ
- 関節の腫れや痛み、熱っぽさなどの症状
- 上記の症状が15分〜1,2時間ほど続き、自然と消える
- 初期の関節リウマチでは、手指の関節など小さな関節から症状が現れる
なお、関節リウマチの症状の現れ方には波があります。上のような症状があったとしても、しばらくすると治ることがほとんどです(特に、初期の頃はその傾向が強いです)。
なので「関節リウマチではないだろう」「ただの体調不良だった」と自己判断するのはヤメてください。「少し変だな・・」と感じたら、まずは病院で診察してもらいましょう。
関節リウマチの病院や専門医はどうやって見つけるの?
関節リウマチは、早期の治療が大切です。
その反面、早ければ早いほど診断に必要な材料も乏しく、診断が難しくなります。さらに、リウマチの症状は多彩で、かつ、現れ方にも波があるので、他の病気との鑑別も難しくなります。
その為、専門的な知識や豊富な経験を持っているリウマチの専門医を受診し、より正確な診断を受けることが大切です。
しかし、”何科を受診すれば良いのか”、また”専門医はどうやって探せば良いのか”と色々と疑問をお持ちでしょう。そこで、ここからは『関節リウマチの専門病院や専門医の探し方』について説明していきます。
①内科かリウマチ科に受診しよう
関節リウマチを専門に診る診療科は、病院によって違いますが、おおよその目安はあります。
まず、関節リウマチが疑われる場合、次の2つの診療科のいずれかを設置している病院を受診しましょう。
- 内科
- リウマチ科
2つ目の「リウマチ科」は、リウマチの治療を行なっていることを標榜している診療科です。そのため、リウマチに詳しい医師が在籍していることが多く、病院を選ぶ1つの基準になります。
なお、リウマチ科は整形外科やリハビリテーション科、内科などと併設されていることが多いです。
②日本リウマチ学会や日本整形外科学会といった組織の認定医を探す
さらに、病院を選ぶ際には「リウマチ科」の看板だけでなく「リウマチの専門医」であるかどうか確認したいものです。
なぜなら、診療科の名前は自由に掲げられるので「リウマチ科」と掲げていても、実際にはリウマチの診療に精通していない医師が担当しているという可能性も否定はできない為です。
そこで、お勧めする方法が「日本リウマチ学会」や「日本整形外科学会」「日本リウマチ財団」などの組織に、認定登録されている医師や医療機関を探すことです。
いずれも各組織のホームページから専門医・医療機関を検索することができます。地域別検索もできるので、お住まいの近くにリウマチの専門医・医療機関がいるかどうか確認するのに大変便利です。
診察前に事前準備を
病院へ行くと、まず医師による問診があります。
問診は、関節リウマチの診断をするための大きな判断材料であり必要不可欠です。したがって、キチンと医師の質問に答えられるように準備しておくことが大切です。
次のような質問が想定されるので、予めメモなどに整理しておくと、医師に伝えたいことをしっかりと伝えられ問診がスムーズにいきます。
- 症状(「どこに」「どんな症状が」「いつからいつまで続くか」「体の左右両側に対に現れるか」)
- 関節の症状
- 痛み(圧迫すると痛むか)
- 腫れ
- こわばり(起床時にこわばりがあるか)
- 熱っぽさ
- 関節以外の症状
- 疲労感・倦怠感
- 微熱
- 食欲不振
- 関節の症状
- 生活環境
- 家族歴
- 既往歴(過去の病歴)
- 妊娠の有無または可能性、出産歴
- 現在服用している薬、薬に関するアレルギーの有無
治療の要の薬物療法は内科かリウマチ科で、手術が必要な場合は整形外科へ
診断後の治療は、内科か内科系リウマチ科を中心とする薬物療法に取り組みます。また、関節リウマチの治療では日常的なリハビリも重要なので、リハビリテーション科を受診することもあります。
これらの治療(薬物療法やリハビリ)を行なっても、十分な効果が得られていない場合は、手術療法を考えます。手術を検討する場合は、整形外科や外科系リウマチ科を受診することになります。
そのため、各診療科が連携の取れた病院を受診することをオススメします。口コミや紹介、インターネットなどの情報を活用するのも良いでしょう。
※症状の原因が、関節リウマチと異なる場合は、他の科(整形外科など)を受診するよう勧められることがあります。また、担当医がいるなら、その先生に紹介してもらうのも良いでしょう。