ビールは太る?高血圧のもと?お酒と上手に付き合うコツ
お酒は、古くから「百薬の長」ともいわれ、健康に良いものとされてきました。 ビールやお酒に入っているアルコールには、次のような効用があります。
- 血圧を下げる働き
- リラックス効果
- 血液の循環を良くする作用
- 善玉コレステロールを増やす効果
お酒が「百薬の長」と呼ばれる所以は、このような多くのメリットが飲酒により享受できることにあります。
「だが、しか~し!!!!」それはあくまでもお酒を適量飲んだ場合の話です。
ひとたび、ビールやお酒を飲み過ぎると肥満や高血圧といった生活習慣病を引き起こす原因にもなります。生活習慣病を引き金に脳梗塞や脳出血、心筋梗塞といったあなたの生命を脅かす病にかかってしまうかもしれません。
こうなると、ビールやお酒が「百薬の長」からあなたの健康を脅かす「劇薬」へと変貌してしまうのです。お酒を「劇薬」へと変貌させずにお酒を楽しむためにも、この記事で「正しいビールやお酒との付き合い方」確認していただければと思います。
<目次>
- ビールやお酒お酒を飲むと太る?
- ビールやお酒お酒とカロリーの関係
- ビールやお酒で太るホントの理由とは?
- ビール腹の原因とは?
- ビールやお酒お酒は高血圧の原因
- 毎日の多量飲酒が慢性的に血圧を上げる
- ビールやお酒お酒で太らない高血圧にならない為のポイント
- ビールやお酒の適量はどれくらい?
- ビールやお酒お酒で太らない為の飲酒時の9つポイント
- 「休刊日を増やす」禁酒で高血圧や肥満を防止
1.ビールやお酒を飲むと太る?
1.お酒とカロリーの関係
お酒のカロリーは一般的に、お酒の中に含まれる2つの物質の濃度で決まります。
- 糖質の量
- アルコール度数
そして、「糖質の量」「アルコール度数」の値が高ければ高いほど、高カロリーになる傾向があります。
したがって、できる限り「糖質が低く、アルコール度数が低いビールやお酒」を選ぶとカロリーが抑えられ太りにくくなるのです。
2.ビールやお酒で太ってしまう本当の理由とは?
缶ビール1缶140キロカロリー、日本酒1合で190キロカロリーと、お酒は高カロリーです。しかし、実はお酒だけを飲む分には太ることは滅多にございません。
その理由は、お酒に含まれるアルコールは、直ぐに熱や尿として放出されると同時に、そのカロリーも放出されるからです。
「じゃあなんでビールやお酒をよく飲む人は、太っている人やビール腹の人が多いの?」という疑問を持たれる方も多いと思います。確かに、ビールやお酒を多量に飲む人や習慣的に飲む人は太っている傾向があります。特に、仕事の付き合い等でお酒を飲む機会が多い40~50代の人にビール腹の人が多いのは事実です。
「そういう方々って、お酒だけで飲み会や晩酌をしていますか?」
「ビールやお酒以外にもおつまみを食べながら飲んでいませんか?」
「そうです!実は、その”おつまみ”が太る原因なのです!」
体内では、ビールやお酒に含まれるアルコールのカロリーが優先的に消費されるので、逆に「おつまみ」に含まれる脂質や糖質が消費されずに、体内に脂肪として溜まってしまうことで太ってしまうのです。
また、ビールやお酒に含まれるアルコールには胃腸の働きを活発にさせて食欲の増進を促します。特にビールはアルコール度数が低く、たくさん飲んで、その分おつまみの量も増える傾向があります。
つまり、「ビールやお酒」と「おつまみ」を一緒に取ってしまうことが太ってしまう原因だったのです。
さらに、ビールやお酒を飲み過ぎると、肝臓で中性脂肪の合成が促進され、血液中の悪玉LDLコレステロールが増え、逆に善玉HDLコレステロールが減ってしまうことで、血液中の中性脂肪を増やしてしまいます。
太らないお酒としては、やはり糖質・アルコール度数が低くカロリーが少ないものがおススメです。
3.ビール腹の原因とは?
お酒を飲み過ぎは、体内で余ったカロリーを中性脂肪に作り替え、ビール腹に代表される内臓脂肪を蓄える原因になります
特に、ビールはアルコール度数が低く、塩辛いおつまみとの相性も抜群の為、ビールもおつまみもよく進みます。そのため、ビールを多量に飲む人にビール腹が多いのもこのことが影響していたのです。
また、年齢を重ねるごとに新陳代謝が悪くなっていき、カロリーを溜め込み過ぎてしまいビール腹や肥満になり易くなります。
2.ビールやお酒は高血圧の原因
アルコールは適量であれば心臓病を予防するとも言われていますが、飲む量が多くなればなるほど血圧は上昇し、脳卒中を起こす危険性が高くなります。特に脳梗塞よりも脳出血と関連が深く、日本酒換算で1日3合以上飲むと、脳出血やくも膜下出血を起こしやすくなるとされています。
1.毎日の多量飲酒が慢性的に血圧を上げる
ビールお酒を飲み過ぎるとそれに比例して血圧も上昇します。毎日飲酒する人は、飲酒しない人に比べてなんと10歳も血管年齢が高いという研究報告もあります。お酒を飲み過ぎると心臓や血管に負担がかかり、血圧が上がります。お酒を飲んだ直後は血管が拡張して血圧は低下します。
しかし、時間が経つとアルコールの血中濃度が低下していき、血管が収縮することで血圧が上がります。このような変化を毎日繰り返すと慢性的な高血圧になってしまうのです。実際、アルコールを毎日飲む人は、血圧の変動が大きいという特徴がございます。また、酔いがさめて急に血圧が上がる朝などに、脳卒中や心筋梗塞が起きやすくなるという危険も潜んでいます。
さらに、アルコールを飲むときは、つまみが塩辛いものになりがちです。そして肥満や塩分の摂り過ぎはともに相乗効果的に血圧を上げる要因となってしまうのです。
3.ビールやお酒で太らない・高血圧にならない為のポイント
1.ビールやお酒の適量はどれくらい?
アルコールの適量とは、1日にエチアルコールとして25ℊ程度と考えられています。日本酒で換算すると1合までです。この程度なら肝臓に負担をかけることはないので、肥満の原因にはなりません。また、高血圧にもなりにくくなります。この適量を守ることがとても大切です。
1日のアルコールの適量はどのくらい |
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ビール中瓶1本(500㎖) |
日本酒一合(180㎖) |
ウイスキー・ブランデーダブル1杯(60㎖) |
ワイングラス1.5~2杯(200㎖) |
2.ビールやお酒で太らない為の飲酒時の8つポイント
飲酒が習慣化している人は適量を守ると同時に次のようなビールやお酒で太らない為の飲酒時の8つのポイントを押さえて下さい。
- 揚げ物のつまみは、高脂肪なので、できるだけ避ける
- もつ焼きなどは、コレステロールが多く、お酒によりさらに吸収率が高まるのでつまみにしない
- つまみは、あっさりとした低カロリー系のものを食べる
- タンパク質を多く含んだつまみを食べながら時間をかけてゆっくり飲むと脂質値があがりにくい
- アルコール度数の高いものは、薄めて飲むか。できるだけ避ける
- 飲酒後にラーメンや茶漬け等をたべたりしない
- 飲酒後は水分を十分に補給する
- 血圧の高い人や心臓の悪い人は、医師に相談し飲酒は慎む
できるだけ避けたい酒のつまみ | 脂質値を上げないタンパク質を多く含んだお酒のつまみ |
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もつ焼き | 枝豆 |
スペアリブ | 冷奴 |
鶏のから揚げ | 白身のお刺身 |
ポテトチップス | きゅうりとタコの酢の物 |
3.「休刊日を増やす」禁酒で高血圧や肥満を防止
習慣的にお酒を多く飲んでいる人が節酒すると、一時的に血圧が上昇することがあります。しかし、そのまま適量を守って散ると1~2週間で血圧は下がります。ただし、そこで節酒を止めてまたお酒を多量に飲み始めると、血圧は再び上がり始めます。
毎日晩酌でアルコールを多く飲む人は、血圧が安定するまで節酒を心掛けることが大切です。
とはいえ毎日日本酒換算で2合以上飲んでいる人は、お酒が好きで、お酒の量を減らすこと自体が難しいと考えられます。一日一合までに抑えるのには強い意志が必要です。1合飲んでしまうと、それでは物足りなくて、どうしてももっと飲みたくなってしまうこともあるでしょう。
その様な人は、まずお酒を全く飲まない休刊日を週に2日作ることから始めましょう。そして、その休刊日を3日・4日と増やしていき、1週間を通して飲むアルコールの全体量を減らしましょう。家で飲むアルコールを減らすためには、アルコールの買いだめをしない、冷蔵庫に入れておかない、飲みたくなったらお茶を飲むなどの工夫が必要です。