高額介護サービス費制度|申請~支給までの流れ

高額介護サービス費

毎月のデイサービスやデイケア、ショートステイにかかる費用が高額でバカにならないよ!!

例えば、次のような悩みを抱えている人は多いでしょう。

数年前から、アルツハイマー型認知症の母を介護しています。家計を支える為には、私が働いてお金を稼がないといけません。その間、母を1人にしてはおけずデイサービスやホームヘルパーを頻繁に利用するので、今月も支給限度額を超え月々の自己負担は10万円以上と高額で、手元に残るお金は僅かです。何の為に仕事をしているのかわかりない・・・仕事辞めよかな。

ちょっと待ってください。その費用払い過ぎてはいませんか?「高額介護サービス費」という制度を利用することで、そのお金が返ってくるかもしれませんよ

ここでは、高額なサービス費用にお困りのご家族に「高額介護サービス費」という制度をご紹介します。この記事では「高額介護サービス費とは?」いったことから「申請方法、注意点、支給される金額」に至るまで分かりやすく説明していきますので、是非ご覧下さい。

<目次>

  1. 高額介護サービス費とは
    1. 要介護者や家族の金銭的負担を軽減する制度
    2. 高額介護サービス費の対象となるサービス
    3. 申請は各市区町村の担当窓口で!
  2. 負担上限額は所得の大小で違う
    1. 【最新版|平成28年度】高額介護サービス費の上限額
    2. 制度改正(‘15)での変更ポイント
    3. 返ってくる金額を計算してみよう

1.高額介護サービス費とは

要介護者や家族の金銭的負担を軽減する制度

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介護サービス費は1~2割負担ですが、それでも毎月の支出となると家計を圧迫します。しかも、保険適用を超過した費用は全額自己負担なので、家計は火の車です。そこで、ご家族の金銭的負担を軽減する為の制度が「高額介護サービス費」なのです。

高額介護サービス費制度とは、「1ヶ月の介護保険自己負担額に上限を定め、その上限を超えた場合にその差額を払い戻してもらえる」制度のことです。医療保険には「高額療養費制度」がありますが、その介護保険版と考えて下さい。

少し分かりにくいので、具体例を出して「高額介護サービス費」とはどういった制度なのか確認していきましょう。

デイサービスやショートステイ、特別養護老人ホームなどに掛かる費用は、介護保険を利用することで費用を抑えることはご存知だと思います。

  • 利用者は1~2割負担
  • 国は、8~9割負担

たとえば、20万円のサービスを利用した場合、利用者は2万円の支払いで済みます(1割負担の場合)。

ただし、保険が適用される額には、支給限度額(要介護認定の結果で異なる)が設けられていて、それを超える場合は全額自己負担となってしまいます。

たとえば、要介護3の人の場合の支給限度額は、月額26万9,310円です。月額26万9,310円までは介護保険が適用されるので、支給限度額いっぱいサービスを利用した場合、あなたが支払う費用はその一割の2万6,931円の支払いで済みます(自己負担1割の場合)。

しかし、もし30万円のサービスを受けた場合、支給限度額26万9,310円を超過した費用の3万690円分は保険が適用されず、全額自己負担となってしまうのです。

「30万円分のサービス利用した場合」2万6,931(1割負担)+ 30,690円(全額自己負担=30万-26万9,310円)=57,621円(月額の自己負担費用)

これでは、冒頭の方のようなご家庭は、満足にサービスを受けることができません。

そこで、「高額介護サービス費制度」を利用することで、自己負担額の上限を超えた分が払い戻ししてもらえるのです。

高額介護サービス費の対象となるサービス

「高額介護サービス費」の対象となるのは、在宅サービスや施設サービスに掛かった介護保険サービス費が対象となります。この費用を合計して、一定の上限額を超えた時に「高額介護サービス費」の申請手続き行うと、上限を超えた額が戻ってきます。

したがって、デイサービスやショートステイ、特別養護老人ホームなどのサービスを利用し過ぎた時に「高額介護サービス費」を申請することで、その費用の一部が戻ってくるのです。

ただし、制度の対象とならない費用もあるので注意が必要です。特別養護老人ホームやショートステイなどの「居住費」やデイサービス等での「食費」、「特定福祉用具購入費」、「住宅改修費」は含みません。

申請は各市区町村の担当窓口で

市区町村で申請

「高額介護サービス費」の申請手続きは、各自治体の介護保険係の窓口で行います。なお、高額介護サービス費に該当すると、居住する市町村から自動的に申請用紙が送られてきます。

「高額介護サービス費」は、利用者が一旦全額を支払い、その後申請を行って払い戻しを受ける「償還払い制」です。なので、掛かった介護サービス費を確認するために領収書類の提示を求められることがあるので、しっかりと保管しておきましょう。ちなみに、申請の負担軽減を図る為、実質的な申請は初回のみとなりました。2回目からは手続きなしで申請できるようになっています。初回だけは手続きが必要ですから、忘れず行うようにしましょう。

申請時に必要な書類等

  • 高額介護サービス費支給申請書
  • 介護保険被保険者証
  • サービスの領収書
  • 印鑑
  • 振込口座のわかるもの
  • 老齢福祉年金受給者証(老齢福祉年金受給者のみ)

申請に必要な書類やその書き方等ついて分からない事があれば、担当のケアマネージャーや各市区町村の担当者に聞いて下さい。

2.負担上限額は所得の大小で違う

【最新版|平成28年度】高額介護サービス費の上限額

高額介護サービスの自己負担は、その人やその家族の収入に応じて上限額が設けられています(低所得の人ほど自己負担の上限額が低くなっています)。そして、その上限額を超えた金額が「高額介護サービス費」として返還給付されます。

それでは、その自己負担上限額の基準を確認していきましょう。下の表をご覧下さい。

区分  自己負担上限額
現役並み所得者に相当する方がいる世帯の方 44,400 円(世帯)
世帯内のどなたかが市区町村民税を課税されている方 37,200 円(世帯)
世帯の全員が市区町村民税を課税されていない方 24,600 円(世帯)
  老齢福祉年金を受給している方 24,600 円(世帯)又は15,000 円(個人)
前年の合計所得金額と公的年金等収入額の 合計が年間 80 万円以下の方等
生活保護を受給している方等 15,000 円(個人)

1世帯に2人以上の介護サービスを受けている人が要る場合は、合算できます。

制度改正(‘15)での変更ポイント

なお、平成27年度の介護保険制度改正で、現役世代並みの所得がある方のいる世帯では、負担の上限が37,200円から44,000円に引き上げられました。

同一世帯内に課税所得145万円以上の65歳以上の方が居る場合を対象にして、さらにその中で以下の条件に当てはまる人は、44,000円に上限額が引き上げられます。

  • 同一世帯の65歳以上の方が1人の場合、収入が383万円以上
  • 同一世帯の65歳以上の方が2人以上の場合、収入の合計が520万円以上

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出典:厚生労働省

課税所得とは、収入から公的年金など控除、必要経費、給与所得控除などの地方税法上の控除金額を差し引いた後の額のこと

返ってくる金額を計算してみよう

返ってくる金額を計算

この表とご自身の収入を照らし合わせて、この上限額を超える分が「高額介護サービス費」として戻ってきます。

■要介護3で自己負担上限額が37,200円の人で、1ヶ月で57,621円の自己負担をしたケース

57,621円(自己負担額)-37,200円(上限額)=20,421円が支給されます。

■自己負担上限額が世帯で、44,400円の世帯で、1ヶ月に夫が3万円、妻が2万円の自己負担をしたケース

50,000円(夫婦負担合計=30,000+20,000)-44,400円(上限額)=5,600円が支給されます。

また、医療費が高額になった時には「高額療養費制度」、介護と医療の両方の費用が掛かった時には、「高額医療合算介護サービス費制度」もあります。該当する場合は利用して少しでも負担を軽くすることが大切です。

高額療養費制度|高額な医療費を抑える方法

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